土星探査機カッシーニの功績

土星探査機カッシーニが、土星での任務を終え、9月15日の午前4時55分(太平洋標準時間)に土星の大気圏に突入し燃え尽きました。カッシーニの送ってきたデーターにより、地球と土星がずいぶん近くなりました。

カッシーニという名前は、イタリア生まれのフランスの天文学者カッシーニ 【Giovanni Domenico Cassini】 からなずけられたものでしょう。土星の環の空隙および土星の第三・四・五・八衛星を発見しました。

カッシーニは、1997年に打ち上げられ、2004年に地球から平均約14億キロ離れた土星の軌道に到着。今年4月からは22回、土星と輪の隙間(すきま)をくぐり抜け、双方を間近で観測した。

NASAによると、カッシーニ土星の周囲を回りながら、これまで地上からの命令を250万回実行し、45万枚以上の画像など観測データを地球に届けた。2005年には搭載していた着陸機ホイヘンスをタイタン地表に降ろすことに成功し、メタンの海や川を発見。06年には厚い氷で覆われた衛星エンセラダスの南極付近に水蒸気噴出を見つけ、どちらにも生命が存在する可能性を初めて示した。その水蒸気が土星の輪の一つを作っていることも突き止めた。

このようなカッシーニの活躍は、天文学者の研究心を大いに鼓舞し、研究論文は世界で6000本以上に上ったそうです。