乗客全員死亡の痛ましい知床沖の観光船遭難事故

こんにちは、虫眼鏡です。

今日は4月27日、東京は晴れでした。気温は21度、湿度は88%です。

23日、北海道の知床半島の沖合で観光船が遭難しましたね。この船は乗客と乗務員26人を乗せていましたが、乗客11人は全員死亡したことが確認されていますね。船は「沈没」し船体はいまだに発見されていないようですね。痛ましい事故だと思います。この事故について、観光船の運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長の初めての記者会見が、27日、行われたようです。それによりますと、

①今月23日の午前8時ごろ、桂田社長は「KAZU 1」の豊田徳幸船長と当日のクルーズについて打ち合わせを行った。

②その際、豊田船長から「午後、天気が荒れる可能性があるが、午前10時からのクルーズは出航可能」と報告があった。

③この報告を踏まえ、桂田社長は海が荒れるようであれば引き返す、条件付きの運航とすることにして、当日の出航を決めた。

その30分後の午前8時半になって、ほかの船長から会社にある無線のアンテナが故障していると報告があったが、無線が故障していても、携帯電話や同業他社の無線を借りることも可能だったため、出航を取りやめる判断はしなかったそうです。

④午前10時、乗客を乗せた「KAZU 1」は港を出発しました。

⑤3時間余りたった午後1時13分、「KAZU 1」からほかの運航会社に「今、カシュニの滝だけど戻るのが遅れます」と無線で連絡が入りました。

※カシュニの滝(カシュニのたき)とは、北海道斜里郡斜里町知床国立公園内にある滝、観光名所である。カシュニはアイヌ語で「板小屋のある場所」の意味。

⑥5分後の午後1時18分、「KAZU 1」から再び、ほかの運航会社に無線で「船首が浸水している」などと救助を求める連絡があり、この会社から海上保安庁に救助要請を行った。

遭難の経過は、このようでしたが、午後4時半ごろに海上保安庁の航空機が現場海域に到着したときには、船は沈没し、海上には船の姿はなかったのですね。

海上保庁では、夜を徹して捜索活動を行っているそうですが、行方不明者の手掛かりはまだ見つかっていないそうです。

追記(4月29日)

「カシュニの滝」近くの海域(水深120メートル)で、海底に船体が沈んでいるのが見つかり、船体に記された文字などから、遭難した観光船と確認されました。